セルフビルドで小屋を建てるために、まず「知っておきたいこと」や「確認しておきたいこと」を紹介します。
・どんな小屋を建てる(木造構法)
・どこに小屋を建てる(区分・規制)
・小屋の「建築確認申請」と「固定資産税」を知る(法律・基準)
小屋づくりをいざ始めるとなると、それなりの時間とお金を投下することになります。
「小屋を建てたい、建ててみたい」と考えている方!
是非最後までご覧ください。
少しでも参考になれば嬉しいです。
小屋に適した木造構法「3種類」、DIY向きは「ツーバイ工法」一択!!
構法とは、建物をかたちづくる骨組みやつくり方のこと。
骨組みに木を使う木造の構法は大きく分けると3種類。目的にあった構法を選びたい。
軸組み工法(在来構法)
柱と梁などの軸・線材を主な構造材とするもので、間取りや開口部の自由度が高いことが特徴。日本で多く使われてきた手法で在来構法とも呼ばれる。ただし、建物の四隅などに水平方向の力に抵抗するための強固な壁は必要で、小屋のサイズでは大きなメリットは出にくい。
軸は棒のこと。棒を組み立てるのが在来構法。
柱や梁の材料はスギやヒノキが一般的で、木材業者やホームセンターで入手できる。組み方の自由度は高い、コストは仕様による。
材料同士は金物で固定するだけでなく、仕口(しぐち)という凹凸の加工を施すとより強固になる。高い精度と技量が必要となり、セルフビルド初心者にはハードルが高い。
木造枠組み壁構法(2×4工法)
2×4材と呼ばれる規格材で組んだフレームに構造用合板を張り付けた壁パネルや床パネルをつくり、パネル同士を緊結して建物を支えるもの。壁パネルに開ける開口部の大きさと数は制限される。
角材と合板でつくったパネル(面)を組み立てる構法。
2×4工法はつくり方が比較的単純で強度を出しやすく、材料はホームセンターで入手できるためセルフビルドに向く。
規格サイズに合わせた寸法で設計すれば半端な材が出ず、ローコストにつくることが可能。
もっともDIY向きと言われる2×4工法の【デメリット】を抑えておこう!!
・工事期間中、雨に弱い・・・床⇒壁⇒屋根の順で組み立てるため、雨ざらしになりやすい
⇒雨に対して養生をすることで対策する
・大きな開口が取りにくい
丸太組み構法(ログハウス)
ログ材を井桁に交互に積んだ壁で建物を支えるもの。材料は丸太のほか製材された角ログがあるのは住宅と同じ、角ログの小屋キットも多い。
小屋程度であればログ材をひとりかふたりで抱えられるため、プレカットされているキットであればセルフビルドしやすい。
小屋の建築確認申請と固定資産税
土地の条件と建物への規制
土地にもさまざまな種類があり、都市計画法で定められた区分に応じて、建てられる小屋の条件が変わる。
ほかに都市防災の観点から、外部の仕上げ材に制限を受ける区域「防火地域・準防火地域」もある。
小屋を建てたい土地が、どのような土地であるか事前に把握しておこう。
建築確認申請
小屋は「建築物」となり、建てる場所やサイズによっては建築基準法に基づく確認申請(建築確認申請)が必要で、毎年、固定資産税がかかる場合もあるので気をつけたい。
建築確認とは、建てる建物が建築基準法などの法律に適合しているか、着工前に審査を行うこと。
土地と建物の条件や自治体によっても判断・結果は異なってくるようなので、土地のある自治体窓口にあらかじめ相談するのが確実だ。
確認申請が必要か不要かをフロー図でチェックしよう!!
固定資産税
「土地への定着性」、小屋がどのような状態で設置されているか!?
建物が固定資産と見なされるかどうかは、以下の3点で判断される。
【1】土地への定着性があるか
【2】外気の遮断性(風雨をしのげるか)
【3】居住、作業、貯蔵などに利用できるか
3点が同時に満たされると「家屋」と見なされ、課税対象となる。
室内で過ごせる小屋を建てる場合、【2】と【3】があてはまる。
そこで【1】「土地への定着性」、小屋がどのような状態で設置されているかがポイントとなる。
・基礎をコンクリートでつくって建てる ⇒ 固定資産税の対象
・ブロック状の束石などの簡単なものや石の上に小屋が置かれている ⇒ 固定資産税の対象とならない場合が多い
固定資産税は、同一所有者の物件すべての合計の課税標準額によって決められ、家屋の場合は20万円未満でれば「免税店未満」で税金はかからない。
課税されないといわれる「一部の壁がないガレージや基礎に固定されていないモバイルハウス、水まわりのない倉庫など」でも、自治体や担当者の判断によって一概にそうとは言えないこともあるのでしっかり確認したほうが安心できる。
税務署や自治体の固定資産税の窓口で、事前に相談して確認することがおすすめ!
小屋づくりの参考書籍
世界中の愛好家がつくったおしゃれな小屋のデザインを勉強するにはこれ!
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