前回、南壁面に透湿防水シートを張ったので、いよいよ杉板の鎧張りをしていきますが、まず取付方法の確認や事前準備をします。
鎧張りは、別名『南京下見板張り』とも呼ばれます。雨仕舞いの点からも有利、何より施工が簡単、費用がとても安くできる、とメリット多いです。
ここでも色々と勉強させられることがあって、また少し成長できました。
材料(3)
ウッドデッキに物置をDIYでつくる、杉板鎧張りの材料をホームセンターへ買い出しにいってきた
またまた、ホームセンターへ材料の買い出しへ。
鎧張りの材料は、安価な杉野地板にしました。また、幅広の野地板を塗装するのにローラーセットを購入。
もちろんサイズが決まっているものは、ホームセンターのカットサービスを利用してカットしておきました。
・杉野地板 12×180×2,000㎜ 10枚束
・杉野地板 12×105×2,000㎜ 3枚
・ステンレスビス 軸細コーススレッド 3.3×40㎜ 160本
・塗装用スモールローラーセット
杉野地板にキシラデコール(ピニー)を塗る
外壁材の杉野地板にキシラデコール(ピニー)を塗っていきます。
塗装カラーのピニーは、マイホームのウッドデッキや杉壁と同色に合わせています。
今までの塗装作業はハケを使っていましたが、杉野地板が幅180mmと広いのと、塗る量も多くなるので、スモールローラーを投入しました。
やっぱりローラーは均一に塗れるし作業が楽ちんです。塗装箇所は表面と側面のみ、裏面となる部分は塗装してません。
あとは乾燥させます。
杉野地板を張ってから塗装しようかとも迷いましたが、以下の点でやめました。
・張る前に塗っておいたほうが塗装作業が楽に効率的にできる
・張ってからでは鎧張りで重なった部分は塗れない
・材が収縮したら未塗装部分が見えるかもしれない
・
杉板の鎧張り手順
取り付け方法の確認
木幅180㎜に対して上下の板の重なり部分を30㎜とります。
ビスの打ち付け位置は、30㎜重なった場所の上のあたりです。ビスを貫通させるのは、重なりの上側の板のみだけで、決して2枚とも貫通させません。
板の巾方向の両端をビスで固定すると、巾方向の収縮が妨げられてしまい、結果、板が割れる恐れが出てくるようです。
ビスが一本だけなら板の巾方向の収縮が自由にできるので、板の割れ防止になります。
『木表(きおもて)・木裏(きうら)』って知ってる? 僕は、まったく知りませんでした。
木表・木裏とは
何にでも表と裏があるように、木にもやっぱり「表」と「裏」があります。文字通り、木の表側を「木表」、裏側を「木裏」と言います。
木表とは、樹皮に近い方の面をさし、木裏とは、木の中心に近い方をさします。この木表と木裏、使い方を間違えると、とんでもないことになってしまいます。
木を一枚の板にした場合、水分が抜けていくにつれて、木表側に反るように、木に変形が生じます。
これは水分状態や、方向によって異なる収縮率をもつ木の特徴です。板の表面のうち樹芯に近い側を「木裏(きうら)」といい、樹皮に近い側を「木表(きおもて)」といいますが、木裏は盛り上がり、木表は凹んでしまうのです。
僕はまだこの時は、『木の反れる性質』を知らなかったので、木表にキシラデコールを塗って、木表を外にして取り付けました。『木の反れる性質』をうまく利用すると、以下のメリットがあるようです。
・木は芯材(=中心部)のほうが辺材(=表面近く)より水湿に強くて耐久性があるので、より芯に近い木裏側を外に向けるほうが耐久性の点で有利。
・もし木表を外にすると、木表はやがて凹むので釘の頭が浮いてしまう。そうすると釘の効きが悪くなるし、外壁に釘の突起がたくさん現れることになり危ない。
この木の性質を知ると、なるほどなーっと、先人の知恵というか、木工の奥深さを知ることができました。
今回、木表を外にして取り付けています。せっかく『木の反れる性質』の知識を手に入れたので、自分が作った木表を外にした鎧張りでビスが浮いてくるのか、経過観察していきたいと思います。
これから、木表木裏を気にして、いろいろ見てみようーっと。
木材の使い方はこちらのサイトで勉強させてもらいました。
>>> DIY日曜大工で家を建てよう「木材の使い方」
取り付け前の下準備
キシラデコールを塗った杉板に、重なり部分の30㎜の場所に、下穴をあけた後にステンレスビスを10㎜程度打ち込んでおきます。
南外壁面に取付予定の杉板15枚。同じように15枚すべての杉板にビスを打ち込んでおきます。
このように事前にビスを打ち込んでおくことで、壁に取り付ける際に、ビスが重なり部分の下側の板にかかるので、いちいち重なり部分の位置だしをしなくても、均一の間隔で杉板を取り付けることができるのです。
次回、壁に杉板を取り付けます。出来上がりが楽しみやー!