片流れ屋根:工程その2「小屋組み」(こやぐみ)をお届けします。
前回製作した屋根下パーツ「垂木・けらば垂木・面戸板・ころび止め・破風板・鼻隠し」を取り付けていきます。
また、このタイミングで屋根下の通気層もつくります。
【小屋組みとは】 屋根を構成するための骨組み。
・片流れ屋根の小屋組み
⇒屋根下パーツ「けらば垂木・垂木・面戸板・ことび止め」の取り付け
・屋根下「通気層」
⇒3mmワランべニア・タイベック透湿防水シートをはる
・自作の受け治具を使って「破風板・鼻隠し」を取り付ける
・使用した材料、工具類
完全独学・素人施工の様子をお届けしますので、良い子はマネしないでね!
※基本的に素人施工なので技術的に保障されるものではありません。参考とされる場合、くれぐれも自己責任で施工して楽しんで下さい。
片流れ屋根 けらば垂木を掛ける
準備しておいた屋根下パーツ「垂木・けらば垂木・面戸板・ころび止め・破風板・鼻隠し」を取り付けていきます。
まずは「けらば垂木」を南側から掛けます。
はしご状のけらば垂木をひとりで持ち上げるのは重くてキツイです。
壁に立てかけて、テコの原理を使って脚立に登りながら徐々に持ち上げていきました。
すぐにクランプで固定してから、コーススレッドを打っていきます。
バードマウス加工のおかげで、材が安定して置けるので位置合わせがしやすいです!
脚立は「脚部伸縮式はしご兼用脚立」をひとつは持っておきたいところ。
作業床のちょっとしたガタツキも脚の長さを調整することで安定した状態で作業できますよ!!
片流れ屋根 けらば垂木「ころび止め」を取り付ける
けらば垂木の「ころび止め」は、バードマウス加工をした上端部・下端部と中間部です。
はしご状の中央部に「ころび止め」を入れます。
上端部はバードマウス加工した部分がピッタリとハマる予定。
ころび止め2×6にはコーススレッド90mm×3本使って固定します。
材の反り・ねじれ等ですんなりハマらない所もあります。
そんなときは強引にハンマーで打ち込みますが、それでも厳しいときは、材の寸法を調整しました。
ハンマーで打ち込むときは、必ず当て木をして打ち込もう!!
ビス(コーススレッド)を斜め打ちする箇所は、打ち込む角度を間違えると写真のようにビスが突き抜けるので注意が必要です。
まあ、突き抜けたら、やり直すだけなんですけどね!
片流れ屋根 垂木の固定「シンプソン金具H1」
バードマウス加工した部分の固定には、シンプソン金具H1を使って固定します。
シンプソン金具の固定前。
シンプソン金具の固定後です。
使ったビスは、WAKAI ステンレス板金ビス4.2×32。
シンプソン金具 専用ビスと太さ4.2×長さ32mmと同サイズのため、ホームセンターですぐ入手できるWAKAI製にしました。
シンプソン金具で固定できると、ようやくひと安心ってとこですね。
これで強風にも耐えれるかな!
この調子で、南側から順に垂木を掛けて、シンプソン金具で固定します。
南・北の端には別の金具「ハリケーンタイ」を使います。
ハリケーンタイは、左右別の商品があります。
同じ向きで購入してしまうと、写真のように「あれっ!向きが違う!!」となりますので注意です。
片流れ屋根 垂木間に「面戸板」・「ころび止め」取り付け
屋根の2寸勾配に合わせてカットしておいた「面戸板」を垂木間に取り付けて、すき間を塞ぎます。
3,640mmの長さがある2×6垂木には、購入したときには無かったねじれが出てきてるものもありました。
購入後、5~6ヶ月ぐらいですかね。
そんなときは写真のように垂木先端に取り付けたクランプを使って、ねじれを補正して面戸板をはめ込んでいます。
小屋内から見た「垂木と面戸板」の様子。
面戸板は垂木の合板部分にスキマなく密着させて取り付けます。
これで面戸板の取り付け完成!!
垂木の間に1箇所、2×4材のころび止めを入れます。
この「ころび止め」は、通気層のために張り付けるパネルの繋ぎ合わせをする箇所(下地)となります。
まだ取り付けていなかった、けらば垂木の部屋内部分に、通気層用の合板を取り付けて、ようやく垂木の取り付け工程が終わりました。
片流れ屋根 屋根下「通気層」
「通気層」3mmワランべニア取り付け
垂木と垂木の間に3mmのワランべニアを張り付けて、通気層をつくります。
ビスは「木割れ防止ビス スレンダー」3.3×30mmをつかいました。
ワランべニアの繋ぎ合わせは、ころび止めの上にくる位置になるようにしています。
ここの垂木とべニアの段差が通気層です。
下から見上げるとこんな感じ。
「通気層」タイベック透湿防水シートをはる
通気層の下面(断熱層表面側)には、デュポン製タイベックの透湿防水シートをタッカーで留めてはり付けます。
タイベックシートは、幅1mを半分にカットしたものを8シート準備。
上下端部は、後から壁面のタイベックシートを覆いかぶせるので、20~30cm長めにしておきます。
タッカーは垂木の上部と側面に打つようにして、万が一、屋根材(オンデュリン材)からの雨漏れがあってもタイベックシートで受け流せるようにしておきました。
タイベックはホームセンターで一本50mロール買い。安い透湿防水シートと比べると価格は倍近くかかりますが20年保証製品ってことで良しとしました。
一応計算して1本ロール買いしたんですが、通気層面(天井面)と壁面をちょうど覆える量でしたよ!!
小屋内から脚立に登って、ワランべニアとタイベックシートを一列ずつ取り付けていきます。
ひとり作業なので、相変わらずとっても手間がかってます!
風の影響も受けたりして、なかなか進まない!!
でもコツコツ進めるしかありません。
何列か進むと、慣れてきて作業スピードも少しアップ。
タイベックシートは端を留めたら一旦シートを伸ばして、シートを押さえ付けながら折り目をつける、それからタッカーを打つとシートがズレずに留めやすかったですね。
まぁ慣れたころには作業終了のパターンですが・・・
残り一列となりましたので、はしごを外から掛けて屋根に登っての作業となります。
屋根上(垂木上)では、足場板となる合板を2枚以上敷いて作業床を確保。
高所作業になるので、良い子は必ずヘルメット着用、転落防止措置をしましょう!!
これで屋根下「通気層」のタイベックシートはりの作業完了です。
片流れ屋根 「破風板・鼻隠し」
自作「受け治具」の製作
屋根下の作業で残っている「破風板」と「鼻隠し」の取り付けをします。
破風板や鼻隠しをひとりで取り付けるために、まずは「受け治具」を2
つ製作しました。
「受け治具」は、2×4材の端材をL型にしてビスで留めた簡単なもの。
受け治具はクランプで固定します。
※鼻隠しは既に取付完了しています。写真がありません。
受け治具を使い「破風板3,640mm」を取り付ける
写真右奥の端部(鼻隠し側)には、面合わせするためのストッパーとしてクランピングスクエアズをクランプ固定しています。
バランスに注意して脚立に登ります。風が強い日などは材が風にあおられることもあるので、作業中の気象にも注意したいところです。幸い作業当日は晴天無風!
破風板3,640mmの長さでも、受け治具のおかげでひとり作業ができます。
南北面の破風板の固定にはコーススレッド65mmを使用。
東面の破風板、西面の鼻隠しの固定にはコーススレッド90mmを使い、垂木の木口に打って留めます。
連結部は斜めにカットした面を合わせて、上下からコーススレッド90mmを打って繋ぎ合わせています。
連結部は、垂木に取り付ける前に(脚立に登って作業する前に)重ね合わせて下穴を開けておく!!
これにて前回製作した屋根下パーツ「垂木・けらば垂木・面戸板・ころび止め・破風板・鼻隠し」を取り付け完了!!
この工程には、昼間延べ2.5日ぐらいかかりました。
使用した材料、工具類
使用した材料
・シンプソン金具 H1
・若井産業 板金ビス 太さ4.2×32mm
・カナイ金物 ハリケーンタイ
・ワランべニア 1,820×910×3 ●枚
・若井産業 木割れ防止ビス スレンダー 3.3×30mm
・デュポン製 タイベック透湿防水シート
※以下、屋根下パーツの材料
・2×6材
・2×4材
・構造用合板 1,820×910×12 1枚
・杉:破風板 3,640×180×30 2本
・塗料:キシラデコール(ピニー)
使用した工具類
・長谷川工業 脚部伸縮式はしご兼用脚立
・ドライバドリル
・インパクトドライバ
・タッカー
・クランピングスクエアズ
・F型クランプ
片流れ屋根「小屋組」(こやぐみ)の工程その2「屋根下パーツを取り付ける」いかがだったでしょうか。
ひとり作業でも自作の治具を使うことで、それなりに作業進めれましたね!!
でも、まだまだ屋根の工程は続くのです。
次回は、片流れ屋根:オンデュリン材(屋根下地野地板・アスファルトルーフィング)を取り付けていきます。
オンデュリン材の取付方法や加工のやり方などもアップする予定です。
「ひとりde小屋づくり」想いがカタチになっていく工程が、すっごく楽しいですね!!
少しずつですがのんびり小屋づくりをすすめてます。
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※基本的に素人施工なので技術的に保障されるものではありません。参考とされる場合、くれぐれも自己責任で施工して楽しんで下さい。
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