芝生の庭に6帖サイズの小屋づくりをして遊んでいます!
今回は「床組」(ゆかぐみ)です。土台に「大引き」を掛けて「根太レス」で床の下地に24mm厚の合板を取り付けます。
合板の下にはスタイロフォームで「床断熱」します。
2×4工法(木造枠組み壁構法)は、大まかに床⇒壁⇒屋根という順に建てていくので、後から床の仕様を変えることは困難です。
そのため、しっかり床の仕様を決めてから進めます。
・床組の構成
・大引き木材加工、木材防腐剤塗布
・大引き組付け(受け金物取付)
・床断熱材 スタイロフォーム(スタイロエース)加工・取付
・根太レス 合板24mm 防腐剤塗布・張り付け
・使用した材料、工具類
完全独学・素人施工の様子をお届けしますので、良い子はマネしないでね!
※基本的に素人施工なので技術的に保障されるものではありません。参考とされる場合、くれぐれも自己責任で施工して楽しんで下さい。
床組の構成
「大引きA」×3本と「大引きB」×8本を組んで、土台や大引きとの空間に断熱材を入れます。
断熱材は、デュポン・スタイロ社製の「押出法ポリスチレンフォーム断熱材」を使用します。
商品名「スタイロフォームIB」40を使う予定でしたが、なんと断熱性能が同等で10ミリ薄い上位性能の「スタイロエース-Ⅱ」30の方が安価だったので後者を購入しました。
大引きAの寸法は、土台間内寸法より16mm(片側8mm)短くカットします。
理由は、受け金具の厚みや取付ねじのすき間をとるためです。
大引きA寸法 2,534mm = 土台間内寸2,550mm - 16mm(片側8mm)
大引きA、B 木材加工
大引きA
上記で算出した寸法で 大引きA寸法2,534mm × 3本 を用意します。
大引きB
大引きBの寸法は、「土台-大引き」の間775mm × 4本 と、「大引きー大引き」の間820mm × 4本の計8本を用意します。
ここで大引きB1本分の長さが取れないことが判明・・・。
そこで端材を「腰掛け継ぎ」(段継ぎ)+「そぎ継ぎ」を組み合わせた継手で組むことにしました。
「腰掛け継ぎ」(段継ぎ)は比較的簡単に継ぎ手加工できますが、引っかかりがないため「そぎ継ぎ」のように先端部を斜めに切断することで、ズレにくくしてみました。
こちらは木材防腐剤塗料を塗ってから、コーススレッド数本打ち込んで繋ぎ合わせます。
木材防腐剤塗料「クレオトップ」を塗布
土台や束柱と同じように吉田製油所の「クレオトップ」を2度塗りします。
大引きA 受け金物取付
タナカ 大引き受け金具Ⅱ(AB4908)90角用を下記手順で取り付けます。
【大引き受け金具Ⅱ(AB4908)の特徴】
・プレカット仕口が不要のため、土台の欠損を防げます。
・金物の上端を土台の天端に合わせて取り付けることで、土台と大引きの天端合わせが簡単です。
・付属専用ビス(STB-55)×9本による取り付けで施工性がアップします。
<取付手順>
(1)差し金をクランプで固定して、受け金具が土台の上面とレベルを合わせる。
(2)トラスビス(2本)で金具を取付位置に固定する。
ここではステンレス板金ビス4.2×32を使いました。
【トラスビスとは】
「ナベ」や「皿」と同じで「トラス」は、ねじやビスの頭の形状を表しています。
「トラス」は「ナベ」に比べて頭の径が大きいのが特徴で「頭の径が大きい=座面が広い=締め付ける力が強い」とされています。
またトラスは見た目からナベより外観を重視する場合に使われます。
・「皿」ビズやコーススレッドなどの「ラッパ」などの形状は、締め込んだときに位置ズレしやすいので注意しましょう!
(3)固定専用ビスの下穴3mmを5ヶ所開ける。
土台固定時にタルキックの下穴用で使ったロングビットにテープ印を付けて、その深さまで下穴を開けました。
(4)付属の専用ビスをスクエアビット(SQ-№3)で固定すれば受け金具の取付完了です。
大引きA・束柱 組付
束柱を置いてから、取り付けた受け金具に「大引きA」を組合わせます。
受け金具の取付と同様に、下穴を開けてから専用ビスで固定しました。
大引きAと束柱の固定には、シンプソン金具のアングルA23を使います。
問題発生・大引きAの反り補正
なんと「大引きA」3本中1本が反っていて、片側を受け金具にはめ込むと、もう片方が浮いてしまします。
木材に反り・ひねりはつきものですが、この約10mmの反りをなんとかせねば!
「大引きA」の両端をクランプで挟み込むと、なんとか受け金具に収まってくれたので、このまま固定することに!
ホームセンターで反り・ひねりの少ない木材を購入したつもりでしたが、なんとか収まってくれて一安心です。
大引きB 受け金物取付
続いて「大引きB」に取り掛かります。
「大引きB」の金物は、「大引きA」と違うタイプの大引き受け金物も使います。
この「カネシンBX 大引き受け金物OH-404」は取付内寸のままで良いので、先に受け金具を大引きBに取り付けました。
受け金具の取付をまとめてできるので作業効率が上がります。
大引きB 組付
水糸のラインを土台や大引きAにマークして、水糸を外して大引きBを取り付けます。
【水糸の張り方】作業に合わせて外したり張ったり脱着しやすい固定方法
寸法ピッタリで入らないところは、あて木をして金づちでたたいて押し込みます。
これで大引きの組付け完了です。
今回使った大引き受け金具は、ホゾを刻まなくても組めるのでホント助かりました。
遣り方 解体
今まで水糸を何度も外したり張ったりしましたが、「基礎・土台・大引き」まで工程が済んだので、ここでようやく遣り方を解体して取り外します。
小屋の位置や水平の基準なって大活躍してくれたものを解体して取り外すのは残念ですが、工程が進捗している証拠!!いろいろと勉強できました。
床断熱材 スタイロフォーム(スタイロエース)加工・取付
スタイロフォーム(スタイロエース)の特徴
【スタイロフォーム(スタイロエース)の特徴】
1.熱を伝えにくい
冬の寒さはもちろんのこと、夏の暑さにも有効です。
また、温度を一定に保つことで冷暖房のエネルギー消費を抑える効果があり、室内環境だけでなく省資源や温暖化防止にも貢献します。
2.水を吸収しにくい
完全密閉状態の気泡でできているので、水中に長時間つけても、表面に水分が付着するだけで、吸水量は非常にわずかです。
水中に浸漬しても膨潤したり、軟化、変形、変質することがありません。
3.軽くて丈夫
スタイロフォームは、水の重さの約1/30の軽さでありながら圧縮強さに優れ、きわめて丈夫です。集合住宅などの断熱構造の床スラブにも安心して使えます。
4.加工が簡単
市販のカッターやノコギリ、熱線で容易に加工できますので、省力化工法が可能です。
鉄筋コンクリート構造の「打込み工法」や木造住宅の「外張断熱工法」を可能にします。
引用:デュポン・スタイロ>特徴
水を吸収しにくい特徴があるため、床下の断熱で使用しても地面からの湿気に耐えられるものを選びました。
ホームセンターでスタイロエースⅡ(1820×910×30)を6枚購入。
※当初「スタイロフォームIB」40を購入予定でしたが、なんと断熱性能が同等で10ミリ薄い上位性能の「スタイロエース-Ⅱ」30の方が安価だったので後者を購入しました!
上記のとおり、今回は大引き間にスタイロフォームをはめ込みます。
はめ込む際にスタイロフォームを受けるために、半分に割った「WZピン」を1面8ヶ所(長辺2ヶ所)使用します。
このピンによってスタイロフォームが下にズレ落ちないないため、上に乗せる床板と隙間なく施工ができます。
施工方法
(1)断熱材の加工
①775×775・・・4枚
②775×820・・・6枚
③820×820・・・2枚
計12枚
上記寸法3パターンでスタイロフォーム(スタイロエース)をカットしていきます。
はじめはカッターで切ろうと試みましたが、切断面がガタついたり時間がかかるため丸ノコに切替えました。
「丸ノコ」+「丸ノコ定規」
簡単・きれいに切断できます!!
※しかし、スタイロフォームの青い切粉がでるので、バキュームで集塵しながら切断しましょう!
(2)断熱材の取付
専用の「WZピン」40×30(16個入り)を2箱準備しました。
「WZピン」を半分に割ります。
WZピンを1辺2ヶ所、断熱材1パネル計8ヶ所に取り付けます。
ピンには爪が出ているので、取り付ける大引きに押し当てれば、しっかりと引っかかります。
寸法加工した断熱材をはめ込みます。
ここで隙間なく施工できると断熱欠損が発生しません。
思った以上に隙間なくキッチリと断熱材がハマりました!!
ちなみに大引き受け金具と断熱材が干渉する部分は、強引に押し込んでいます。
・断熱材スタイロフォームの切断加工精度をよく仕上げるには「丸ノコ」がおすすめ!
全てがうまくハマったわけもなく、2か所2ミリぐらいの隙間が出たところもあります。
そこは薄く切った断熱材を充填してカバーしました。
これで床断熱材のはめ込み完了です。
根太レス 合板24mm 防腐剤塗布・張り付け
床は根太レス構法なので、断熱材をはめ込んだ土台・大引きの上に、24mm厚の合板を敷きます。
6帖和室の畳と同じ配列です。
事前に合板の下面(断熱材と接する面)には木材防腐剤塗料を塗っています。
また、合板を敷いたときのズレを防止するために端材でストッパーを土台に取り付けておきます。
1枚合板を取り付けたとことで、6枚すべての合板をしっかり詰めて並べてみると・・・
なんと2ミリ短い!!
こっちも3ミリ短い!!
ガーン!!
いろいろ計測してみたところ、合板自体の大きさが0.5~1.0ミリ程度小さいことが原因でした。
ショックでしたが進めるしかありません。
スペーサーとなるいい材料がないか、ホームセンターをウロウロしていると丁度いいものがありました。
工作用木材です。1本100円ほど。
2ミリ厚4本と3ミリ厚2本を購入です。
合板の側面にタッカーで留めます。
スペーサーの取り付け位置は、合板でサンドイッチできる位置に取り付けましょう。
あとはひたすらコーススレッドを打ち込んでいきます。
これで何とか「3,640×2,730」の床組みができました。
使用した材料、工具類
使用した材料
・桧(ひのき) 90×90×3,000mm 6本
・大引き受け金具Ⅱ タナカ(AB4908) 6個
・大引き受け金物 BXカネシン OH-404 16個
・シンプソン金具 アングルA23 14個
・板金ビス4.2×3.2
・木材防腐剤塗料「クレオトップ」
・スタイロエースⅡ 1,820×910×30 6枚
・WZピン 40×30(16入) 2個
・構造用合板 1,820×910×24 6枚
使用した工具類
・丸ノコ
・インパクトドライバ
・スクエアビット
・3mm木工用ドリル
・F型クランプ
・シンワ曲尺 厚手広巾
・タッカー
床組みの様子いかがだったでしょうか。
大引きを土台に掛けてから、断熱材(スタイロエース)を仕込ませて根太レス構法で床合板を取り付けました。
次回は、壁パネルをつくっていきます。
木の重量を甘くみていましたね!ひとりで壁を立ち上げれるか!!
少しずつですがのんびり小屋づくりをすすめてます。
応援してもらえると励みになります。
※基本的に素人施工なので技術的に保障されるものではありません。参考とされる場合、くれぐれも自己責任で施工して楽しんで下さい。